2023年7月20日更新
いつも読んで頂きありがとうございます。
北海道人なら知っている人も多いOSO18とはヒグマのコードネームです。
コードネームOSO18
OSO18は2019年7月に北海道標茶町の牧場で放牧中の乳牛がクマとみられるそう物に襲
われ死んでいるのがみつかり、その牧場から3キロ離れた別の牧場でも放牧中の乳牛が
死んでいるのが見つかります。その後前足の足跡が見つかり、足幅が18cmあったのと
標茶町オソツベツの地名から「OSO」をとりOSO18と名付けられています。
北海道のヒグマの足跡の足幅は10~15cmがほとんどです。18cmの足幅でヒグマの大き
さを推定すると全長3メートル、体重300キロから350キロとなるので巨大ヒグマです。
追記
2023年6月25日に標茶町の監視カメラにOSO18と見られるクマが撮影されました。
画像からは体長は2~2.2mと推測され当初推定していた数字よりは低く思っていた巨大
クマではなかったことが分かります。今回、採取した体毛からDNAを鑑定した結果、過
去に採取したOSO18のDNAと一致したそうです。
OSO18による被害
2019年7月から2021年までに標茶町や隣町の厚岸町の牧場でヒグマによる被害が57頭、
そのうち26頭が死亡しています。2018年8月に厚岸町の牧場で体重200キロ近くある牛
が襲われましたが背骨を折られ身体を真っ二つ引き裂かれた状態で発見されています。
ヒグマは力が強く鹿や馬の首を腕の一振りで折ると言われています。
そして2022年7月に入ってOSO18による被害がまた出てきており4件発生して6頭の乳牛
が被害を受け、そのうち4頭が死亡しています。7月24日に襲われた1歳のメスの牛は背
中に爪傷があり腹部内臓を食べられていました。
罠にもかからない警戒心
OSO18を捕獲するために箱罠を被害現場に複数設置してもかかりません。
これはOSO18が幼少期に家族や仲間が箱罠にかかったのを目撃して箱罠は危険と認識し
ているからだと言われています。7月18日に牛が襲われた牧場は牧草地に電気柵を設置
していましたが柵を避けて侵入するためか土を掘り起こした形跡も確認されています。
それだけ警戒心が強く頭も良いということです。
OSO18にも変化が
ヒグマは通常1度捕ったエサや獲物の場所に何度も戻ってきますがOSO18は同じ場所に
今までは戻ってきていませんでしたが2021年からは再びれ現れたり、今年になっては牛
を襲ってから一晩明けて死骸を移動させています。また猟友会が獲物に執着する習慣を
もとに死骸の周辺でハンターが警戒にあたりましたがOSO18は姿を見せることはありま
せんでした。しかし、ハンターが離れたあとに死骸がなくなっており、ハンターがいな
くなった間にOSO18が持ち去ったみられています。
最後に
OSO18は今まで誰にも目撃されず行動し、その行動範囲も広いので捜索も難しいと言わ
れています。しかし、人的被害が出る前に捕獲しないと三毛別のような被害が出る可能
性もあります。OSO18もそうですが最近は牧場以外でもスイカ畑を荒らされたり、これ
からはデントコーンの季節なのでヒグマの出没も増えてくると思われます。
北海道は大きな被害が出る前にヒグマ対策をしないといけない時期にきてるのではない
でしょうか。
2023年7月30日にOSO18は駆除されました。
これを読むとヒグマの怖さが分かります。